親知らず・怪我

親知らずのトラブル

親知らずとは、永久歯(上下で28本)が生え揃ったあとで一番奥に生える臼歯のことです。お口の中に親知らずの生えるスペースがないとき、その親知らずが原因で周囲の歯や歯肉が炎症を起こすことがあります。炎症が悪化した場合は、お口全体の健康を守るために抜歯することもあります。

親知らずを抜歯するのはどんなとき?親知らずを抜歯するのはどんなとき?

●親知らずが埋まっている
歯は下に支えがない場合、正常な歯と違って前方や上方に伸びようとします。
歯肉に埋まった親知らずが、前方の歯を圧迫すると歯列に影響して歯並びを悪くしたり、また、親知らずの隣、手前の歯の根を虫歯にしたり、溶かしたりすることがあります。周囲の健康な歯に影響すると診断した場合、抜歯することがあります。

炎症を起こすことも
歯が生える時、歯のうえには歯肉がかぶさっていて、ケア不足から虫歯や歯肉炎を起こすことがあります。
特に、親知らずはお口の中の一番奥に生えるため磨きにくく、子どものころと違って生えるスピードも遅くなっています。また、親知らずの周囲組織は構造上、炎症が広がりやすく、感染してしまうと頬やあごの腫れ、のどの痛み、筋肉の炎症、それに伴う発熱といった症状を引き起こします。
こういうときは、炎症を鎮めるため抜歯が必要になりますので、炎症が起きたら、早めに歯科医院で受診してください。
当院は大事な所を傷つけないだけでなく、痛みや腫れの少ない抜歯を心がけています。安心しておまかせください。

上の親知らずの根の先には、副鼻腔という鼻につながる空洞があります。
下の親知らずの根の先には、神経と動脈が通っている太いパイプがあります。
どちらも抜くときに傷つけると、後遺症で何年も大変苦労することがよくありますので、たくさん抜いている信頼できる先生に抜いてもらう必要があります。

怪我をしてしまった時は怪我をしてしまった時は

体を接触させるようなスポーツだけでなく、日常生活のなかで、転んだり、何かの拍子に顔や歯をぶつけてしまい、歯がぐらついてしまうことがあります。
「自然に治るだろう」と放置してしまうと、その後の回復に大きく影響してしまうことがあります。
怪我をして歯がぐらついたり、歯茎を傷つけてしまった時は早めに治療を受けましょう。

怪我をしたときの治療怪我をしたときの治療

1. 詳細に診断を行います。
歯の中にある神経にまで損傷が及んでいると、その後の治療方法も変わります。
まずは怪我の状況、歯の損傷状況を詳細に診断し最適な治療法を選択します。

2. 怪我をした歯の治療
診断の後、治療を行います。
歯が欠けただけで神経には影響が無い場合は、欠けた部分を接着します。
欠けた歯が無い場合は、プラスチックや樹脂で元の形に修復します。
  
歯がぐらついている場合は、安定するまで一時的に隣の歯と接着して固定します。
一定期間経過を観察し、ぐらついている歯が固定されていれば接着を外します。
※万が一、ぶつけて歯が抜けてしまった場合も、数時間以内で歯の表面の細胞が死んでいなければ、歯がつくことがあります。抜けてしまった歯を洗わず、生理食塩水、歯牙保存液、牛乳などに入れてすぐに来院してください。元の位置に戻して隣の歯と接着して固定します。
 
歯が折れている、出血している、神経にまで影響が出ている場合は、神経の一部を除去し、専用の薬剤を塗って歯を修復していきます。
歯の根が折れてしまっている場合、折れ方によって抜歯となってしまう事もあります。

3. 経過観察
治療が終わったあとも、歯を健康に長く維持するため定検診を受けてください。
定期検診ではむし歯や歯周病のチェック、歯のクリーニングなどお口の健康状態をしっかりとチェックします。

怪我をした場合や親知らずが痛む場合など、我慢や自己判断をせず、
お近くの歯科医院に相談を。

治療が終わった後も、定期的な検診によるチェックを受けましょう。